こころの日記

伝説は、いつまで経っても、伝説である。

伝説というものは散々なものである

 僕はただ、普通に学校を出ようとしただけだった。

 僕は其の日、特に何事も無く1日を終えるつもりでいた。別段何事も無かった様に残業という名の居残り作業を終え、普段と変わらない様子で自転車置き場から自転車を取り出した。
 僕は其の自転車に跨がり、ペダルに足を乗せる。だが、動かない。何度踏み込んでもびくともしない。試しに逆に回してみる。此れは動いた。だが足を外すと直ぐ元の位置に戻ってしまう。

 明らかに、異常だった。何度かペダルを逆回しにしたり、ギアを何度か切り替えまくったりしてみたものの、結果は同じだった。俺は必然的に、1時間は歩けばかかる距離を、歩くことになってしまった。


 きちんと1時間を、自転車を引き連れて歩ききったのだが、しかしこのままでは自転車が壊れたまんまだ。僕は其の足で自転車屋まで行くことにした。


 我が足を必死になって前へ前へと運んでゆく。1時間も歩いた為既に脚は棒となっていた。
 此の間、何度か右肩辺りから「ブチッ」という音がしていた。実は僕は兼ねてからリュックを背負って登校していた。だが僕は毎日教科の荷物を全て持ち帰るタチで、以前からショルダー部分がボロボロであった。
 嫌な予感を感じつつ、僕は其の足を止めずに其のまま進んで行く。が、残念なことに、其の嫌な予感は的中してしまう。

 「ブチィッ」という音がして、左肩が急に重くなる。確認するまでもなかった。右肩部分が切れたのだ。だがもう自転車屋は直ぐ其処だ。仕方がないので其の状態のまま自転車屋の戸を開けた。



 自転車屋さんのお蔭で、チェーンの問題は解決した。だが、立て続けに起こる災難の数々に、僕の心は晴れることがなかった。こんな酷い日は良い事なんて絶対に起こらないから早めに寝てしまおうと思っていたのだが、結局こんな時間である。

 今日は厄日なのだろうか。
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本日の登場人物

こころ

無理。